■使っているコンタクト、メガネ、遠くも近くも見ずらい

伺っている眼科で行った視力検査です。

いつも使っている眼鏡・コンタクトの調子が悪い。眼の方が変わってきているのか?・・
日常は、ハードコンタクト(HCL)を装用している50歳女性の例です。訴えとしては、「遠くも、近くも、見ずらい・・」
持っている眼鏡も見せていただき、検眼をさせていただきました。
こちらの女性に対しての検眼の流れは以下の通りです。

眼科での視力検査の流れ
1. コンタクトレンズの視力と不足している度数を測定する。
2. コンタクトレンズをはずして、裸眼視力、遠方矯正視力(眼の実際の度数)を測定する。
3. 40歳以上であれば、近方の裸眼視力、近方の矯正視力(近くが見やすい度数)を測定する。
4. 持っている眼鏡の視力を測定する。
5. 使用中のコンタクト・眼鏡と各矯正度数を比較し、必要な度数を処方する。


1. ハードコンタクト(HCL)の視力と、追加矯正

現在使っているコンタクトレンズ
R)sph-6.00D 視力1.0~1.2
L)sph-5.00D 視力0.7(-0.50Dの追加矯正が必要)
※右眼が優位眼
 

視力を整えた度数
R)sph-6.00D 視力1.0~1.2
L)sph-5.50D 視力1.0
※左に-0.50Dを追加矯正しても右眼が優位眼となるようにする。


 
 

2~3. コンタクトレンズをはずして、遠方と、近方の完全矯正値を測定

■コンタクトレンズをはずし、検眼すると右眼に乱視があります。ハードコンタクトレンズを使っているので、その特性上、乱視が矯正されコンタクトを付けた右目の視力は良好で、左眼はレンズのパワー不足でした。
 
 

遠方の完全矯正

R)裸眼視力0.04
小さな文字が見えるのは眼前15cm

L)裸眼視力0.05
小さな文字が見えるのは眼前16cm
 

R)sph-6.25D cyl-0.75D Ax80°
矯正視力1.2

L)sph-6.00D
矯正視力1.2

 

度数 焦点距離
-1.00D 100cm
-1.50D 66cm
-2.00D 50cm
-2.50D 40cm
-3.00D 33cm
-3.50D 28cm
-4.00D 25cm
-4.50D 22cm
-5.00D 20cm
-5.50D 18cm
-6.00D 16cm
-6.50D 15cm
-7.00D 14cm

※乱視がある場合は誤差がでます。

近方の完全矯正

近見視力表を用いて、近見検査距離で測定(眼前33cm)

R)裸眼視力0.1以下
(33cm離すと文字はボヤケて見えない)

L)裸眼視力0.1以下
(33cm離すと文字はボヤケて見えない)
 

R)sph-4.50D 矯正視力1.0
L)sph-4.25D 矯正視力1.0



※遠方完全矯正のsphに、年齢別加入度数を加えると、近くが見やすい度数になります。


年齢別加入度

年齢別加入度
40歳~45歳 +1.00~+1.50
45歳~50歳 +1.50~+2.00
50歳~55歳 +2.00~+2.50
55歳~60歳 +2.50~+3.00
60歳以上 +3.00~


!Point

近方完全矯正とは、読書の距離に合わせた老眼鏡のことです。

遠方 R)裸眼視力0.04(小さな文字が見えるのは眼前15cm
遠方 L)裸眼視力0.05(小さな文字が見えるのは眼前16cm

このような眼の人の場合、眼前15~16cmに近づければ小さな文字は何でも読めます。近視の利点である「近くを見ることに優れた眼」とお考え下さい。老眼鏡というものを使わない人が圧倒的に多いです。


 
 

4. 持っている眼鏡の視力を測定

持っている眼鏡の度数

R)sph-6.50D
視力1.2

L)sph-5.50D cyl-0.50D Ax90°
視力1.2

 

!注意

この度数で各眼1.2の視力がありますが、2.遠方の完全矯正の視力1.2と比較すると、左右の度数バランスに問題があります。そして、コンタクトレンズよりも眼鏡の方が見えすぎているので、家の中でコンタクトをはずして眼鏡をかけると、眼鏡の方が近場が見にくい状態になっています。基本的には、眼鏡の方を家の中や、近場を見やすくしておかなければいけません。
眼鏡の視力をコンタクトレンズの視力よりも弱くして、家の中で使い易いようにする必要があります。


 
 

5. 症状に対しての処方

遠くが見ずらい

使っているコンタクトレンズの左度数が不足しているので左度数をUPしてバランスをよくする。
ハードコンタクトレンズ(HCL)のパワーを整える
R)sph-6.00D 視力1.0~1.2
L)sph-5.25D 視力1.0
※左に-0.50Dを追加矯正しても右眼が優位眼となるようにする。


近くが見ずらい

「近くが見ずらい」にも2通りあり!
■1. コンタクトをつけていると、職場で文字が見ずらい。

近方矯正視力と、コンタクトの度数を比較すると、近くは弱い度数で見なければなりません。

DSC_0040
コンタクトの
上から既製品
の+1.50を!



コンタクトの凹レンズと、既製老眼の+1.50凸レンズとの差し引きで、弱い度数で文字を見ることができます。
 

■2. 持っている眼鏡にも問題あり!

遠くに焦点が合っているため、家の中でコンタクトをはずした時に掛ける眼鏡としては、度数が望ましくありません。

作るとすれば、この度数で!

R)sph-5.50D
視力0.6

L)sph-5.25D
視力0.6

※室内と身の回りが見やすく、眼から50cm位離せば小さな文字なども見える眼鏡になります。




 

皆様が眼科へ行くと、診察の前に視力検査を行った事がある人は多いはずです。視力検査(屈折異常検査)は、眼科医が患者の訴えに対して回答をする為の大切な作業になります。眼の腫れや、かゆみ以外等で受診する人には必ずと言っていいほど視力検査を行います。
眼鏡作製、コンタクトレンズ作製以外に、白内障手術で使う眼内レンズ・屈折矯正手術(レーシック)や、あらゆる眼疾患に対しても視力検査のデータというのは、医師が診療を行うための基となっているのです。