■視覚機能検査が必要な職業「航空」と「鉄道」

視覚機能「視力」「両眼視」「眼球運動」「視野」「色覚」このうち視力と色覚を取り上げてみたいと思います。

パイロット 第1種について(エアラインや航空機使用事業が対象)

※第2種は自家用操縦士  基準は第1種よりも緩和されています。

自動車の運転免許の取得、更新よりも飛行機やヘリコプターの場合はこれがもう少し大がかりで、「航空身体検査」というものが義務付けられています。身体検査証明の有効期間も6ヶ月~1年。特に念入りなのは「眼」に関わる検査です。



視力について

視力について
遠見視力(裸眼) 各眼が0.7以上、両眼で1.0以上
遠見視力(矯正) 各レンズの屈折度が、±8.00Dを超えない範囲で各眼0.7以上、両眼で1.0以上に矯正する事ができること。
中距離視力 裸眼又は矯正眼鏡の使用により各眼が80cmの距離で、近見視力表の0.2以上の視標を判読できること。矯正眼鏡は遠見視力基準を満たしたものでなければなりません。
近見視力 裸眼又は矯正眼鏡の使用により各眼が近見視力表の0.5以上の視標を判読できること。遠近両用眼鏡は、遠見視力基準を満たした眼鏡でなければなりません。


以前、航空学校に入学する為でしょうか、上記の条件を満たす眼鏡を処方した事があります。

右目)裸眼視力0.9(矯正視力1.5)度数は、s±0.00  cyl-0.75  Ax105°
左目)裸眼視力0.5(矯正視力1.5)度数は、s-1.00   cyl-0.25  Ax105°
 
完全矯正した眼鏡です。お若い方でしたので両眼で2.0の視力がでましたが、レッドグリーンテストが同等でしたので過矯正ではありません。

 

レッドグリーンテスト⇒ 目に対して掛けている眼鏡の度が強すぎる場合(近視)、眼鏡の度が弱すぎる場合(遠視)、緑色が鮮明になり赤色が暗くなります(モニター上の為、あくまでも参考まで)
 
 
 

鉄道乗務員(動力操縦者運転免許)

受験資格は20歳以上で一般に所属職場長の推薦が必要。
 

運転士に求められる視覚機能4つの基準

1.視力
2.正常な両眼視機能
3.正常な視野
4.正常な色覚
これら以外に運転に支障があるような眼疾患がないこと

 

運転士の視力基準
平成24年4月1日に改正、片眼0.7以上、両眼1.0以上、以前は各眼に1.0以上、眼鏡矯正する場合の屈折度にも上限が設けられていました。

 
 

改正年 視力基準内容
昭和34年省令改正 次のいずれかにあてはまること
イ. 各眼が裸眼で1.0以上あること。
ロ. 一眼が裸眼で1.0以上であり、かつ、他の一眼が裸眼で0.2以上であって屈折度が2.00D以下の矯正眼鏡により1.0以上に矯正できること。

ハ. 各眼が裸眼で0.2以上であり、かつ、屈折度が3.00D以下の矯正眼鏡により1.0以上に矯正できること。この場合において、矯正に用いた両眼の矯正眼鏡の屈折度の差は、2.00D以下であること。

平成6年省令
改正
各眼の視力が裸眼で1.0以上又は矯正眼鏡(近視にあっては8.00D以下の屈折度のもの、遠視にあっては3.00D以下の屈折度のものに限る)により1.0以上に矯正できること。
平成24年省令改正 視力(矯正視力を含む。)が両眼で1.0以上、かつ、一眼でそれぞれ0.7以上であること。

 

視力基準見直しの背景
文部科学省が実施している「学校保健統計調査」の平成24年度の調査結果によると、高校生で裸眼視力1.0以上の割合は35.5%に留まっており、若年者を採用して育成するにしても視力基準が障壁になることが容易に推察でき、また厳しい条件を設けることで安易に屈折度矯正手術をする人が増えたりすることが危惧されるとのことです。

 
 
 

色覚について  「石原式色覚検査表」「パネルD-15」

時計回りに、12⇒6⇒42⇒これは見ずらくても問題ありません。

※モニターの明るさ等で画像の鮮明度が実際とは異なって見える事もありますので、あくまでも参考まで。
 

パネルD-15
15個の色票を、固定色票を基準として似ている順に並べます。検査時間は約2分。
 
 

私事

ここに書いた以外にもたくさんある厳しい条件基準をクリアしなければならない理由として、「何百人もの人命を預かる仕事である。」という事だと思います。そして「航空」と「鉄道」この2つがなければ日本列島を自由に行き来できないのも事実です。私事としては、よく見えて、なおかつ、目に少しでも負担がかからない様な眼鏡を作っていきたいと思います。