■遠視の矯正(一般成人)

主に遺伝的要因であり、絶えず調節をする眼

 

遠視とは

網膜の後方で焦点を結ぶ眼であっても、若い時は強いピント調節機能で焦点がずれていても無意識のうちに水晶体を厚くし、光の屈折力を強めて網膜上までピントを合わせています。
何気なく遠くを見ているつもりでも、眼の中では水晶体を膨らませ、近くを見る時はさらに水晶体を膨らませています。

このように遠くを見る時も近くを見る時も眼の中では毛様体筋(調節筋)が働いており、とても疲れやすい眼が遠視。眼精疲労、肩こり、頭痛といった症状が表れるのも特徴です。

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潜伏する遠視を測定

年齢が若いうちは、その若さゆえの強いピント調節力によって、本来ある遠視の度数が隠されてしまいます。潜伏している遠視を測定するためには、眼の中で調節が行われないようにしながら時間をかけて検査しなければなりません。

●調節が働かないように、視力表の0.1~0.2が、ぼんやり見える程度の極
   端に強い凸レンズを装用した状態から始めます。雲霧した状態からとも
   言います。

●この雲霧(うんむ)した状態から凸レンズの度数を徐々に下げていくと
   0.3⇒0.4⇒0.5というように視力も上がってきます。

DSC_0040 <例>裸眼視力が1.2の眼を+3.00Dから徐々に度数を下げていった結果、+1.00Dでも視力が1.2。この人の眼には+1.00Dの遠視が検出されます。年齢に関係なく、長時間にわたり近くを見る仕事の場合は、RedGreenテストでRedがやや鮮明に見える+1.00D以上の眼鏡を使うと眼精疲労の予防になります。

 

凸レンズを用いて非調節に

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RedGreenテストの考え方-

基本的に眼鏡処方はRedが鮮明に見える状態で処方します。近視の眼鏡なら目に対して少々弱めに合わせてあるとRedが鮮明に。逆に過矯正の状態ですとGreenが鮮明に。これは目に対して度数が強すぎますよ!という合図です。
遠視の眼鏡なら目に対して充分な遠視度数が合わせてあればRedが鮮明になり、眼精疲労が出にくい状態です。逆に目に対して遠視度数が不足しているとGreenが鮮明になり、過剰な調節を促すため疲れやすくなるでしょう。



手元の文字が見にくくなる年齢になると

 

遠視が入ってくる

遠視が入ってくるというよりも、今まで眼の中で頻繁に行なわれていた「調節」。その機能が低下することで、本来あった遠視が表に出てくるという表現が望ましいでしょう。強いピント調節機能で焦点がずれていても無意識のうちに水晶体を厚くし、光の屈折力を強めて網膜上までピントを合わせることが出来なくなってきたのです。

眼の中では、焦点が網膜の後方で焦点が結ばれたままなので、像がぼやけて見えます。同時に今まで良好だった裸眼視力も落ち始めます。

DSC_0040 ポイント!
この遠視は年々強まる傾向にあり、それに伴って裸眼視力が落ちてくると遠用眼鏡が必要になってきます。

こういった例もあります。

最初に作った老眼鏡で歩ける
初めて作った老眼鏡  2回目に作った老眼鏡
R)+1.00D       R)+2.00D
L)+1.00D       L)+2.00D

検眼をして遠視が+0.75Dだった場合、最初に作った老眼鏡は+1.00Dなので、テレビも良く見えて家の中で掛けていてとても楽。それを外して裸眼で過ごしていると、目の周りが重たい感じになって非常に違和感がでてしまうそうです。+1.00Dをかけた時の焦点がちょうど眼に合っているのです。

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裸眼の焦点は網膜の後方 眼鏡をかけた時の焦点



近見視力の測定

 

近見=老眼の検査

近見視力測定は、眼から33.0cmの距離にて近見視力表を用いておこないますが、必ず遠くの視力から検査します。これは遠視や近視や乱視を測定するためです。

仮に50歳の人の場合の「老眼度数」

R)+2.25D
L)+2.25D
この+2.25Dの内訳は、+0.50Dが遠視の分で、+1.75Dが年齢分の老眼度数(年齢別加入度数)です。遠視がある場合、その遠視の分を足した実年齢よりも強い老眼度数が必要になります。

DSC_0040 ポイント!
既製品の老眼鏡というのは、その方の遠方度数が±0.00であることを想定して作られています。
近見視力表

年齢別加入度数

年齢別加入度数 -個人差あり-
40歳~45歳 +1.00~+1.50
45歳~50歳 +1.50~+2.00
50歳~55歳 +2.00~+2.50
55歳~60歳 +2.50~+3.00
60歳以上 +3.00~