■High age group 80歳代・90歳代

80代

koide

白内障眼に「調光(ちょうこう)レンズ」

80代男性

まぶしく感じることを羞明(しゅうめい)といいますが、日差しをまぶしく感じたり、夜間に車のヘッドライトをまぶしく感じたりと色々です。原因には眼の病気も潜んでいることも多く、代表的なものとして「白内障」がとり上げられます。水晶体の濁りが眼に入ってくる光を散乱させる事でまぶしく感じます。そして常時、濃色レンズを装用していると暗順応(あんじゅんのう)という働きが起こり、瞳が大きくなることで余計に紫外線を眼に入れやすい状況をつくってしまう他、白内障のために矯正視力も低下しているので、色の濃いレンズですと視力も下げてしまうでしょう。紫外線量が「多い」「少ない」に合わせて濃度が変化するレンズが理想的とも言えます。
DSC_0040
濃い色のレンズを常時かけていると、暗いところで少ない光をできるだけ効率良く取り込めるよう「瞳孔が開き」、 同時に網膜にある「光を感じる細胞」の物質が増えることによって、よりよく見えるようにする現象、【暗順応 あんじゅんのう】という働きが起こります。紫外線に応じて濃淡を調節できるレンズが理想。
DSC_0040
調光レンズはUVカット装備で、屋外では曇っている日でも紫外線量が多ければ色が濃くなり、晴天時でも紫外線量が少なければさほど濃くならないというのが調光レンズの特徴です。屋内に入ってきた時は徐々に退色します。あくまでもサングラス用途なのでビジネスには不向きとなります。


度数を決定

【遠方矯正】
R)sph-1.00D cyl-1.25D Ax90° 矯正視力0.3

L)sph-1.00D cyl-0.75D Ax90° 矯正視力0.7

【参考まで】
白内障の眼は、水晶体の濁りが眼に入ってくる光を散乱させる事でまぶしく感じます。

DSC_0040
  

眼鏡処方

R)sph-1.00D cyl-1.25D Ax90° 

L)sph-1.00D cyl-0.75D Ax90° 

DSC_0040
調光レンズ眼鏡(屋内)
DSC_0040
調光レンズ眼鏡(屋外)

furushima

良く見える眼になっても、乱視が残る。 「白内障手術後の眼鏡」

80代女性

白内障の手術をするまでは眼鏡を手放せなかった中等度遠視の眼。遠視が強いと遠くにも近くにもピントが合いませんから、終日の眼鏡装用が必要。高齢の場合は老眼の度数も強い数値が必要で、遠視の人の老眼鏡というのは「遠視」+「老眼」。合わせるレンズは双方が凸レンズ同士であるため、周りの人の老眼鏡よりも強い眼鏡になります。若い時は視力がとても良かった人は、この事例に当てはまります。

この事例に当てはまる人の白内障の手術は、「現在の強い遠視を取り除いて」昔のような良い視力に戻し、「老眼の数値を軽くする」。という方法をとっています。遠視が取り除かれても乱視というのは消えないのが一般的で、夜になると見にくかったり、遠くの方は少しブレて見える事があります。術後はサングラス等を度なしで持っている人が多いですが、乱視付きのレンズにした方が遠くをすっきり見ることができます。

DSC_0040
「単焦点眼内レンズ」保険適用外で多焦点(遠近)眼内レンズというものもありますが、一般的に用いられるのは単焦点眼内レンズです。白内障手術は屈折矯正手術(レーシック)でないため、術前に乱視だった眼は術後も乱視を引継ぐかたちとなります。
DSC_0040
「手術は遠方合わせ」日常生活に全く支障がない視力を得られることが多いですが、検査すると弱い乱視が残っています。サングラスを度なしで持つよりも、乱視付きのレンズにした方がすっきりした見え方になります。旅行などに出掛ける際には重宝するでしょう。


度数を決定

【手術後の遠方矯正度数】
裸眼視力1.0
R)sph±0.00 cyl-0.75D Ax180° 矯正視力1.2

裸眼視力1.0
L)sph±0.00 cyl-0.75D Ax180° 矯正視力1.2

【手術前の矯正度数 -遠方-】
R)sph+2.75D cyl-0.75D Ax180° 
L)sph+3.00D cyl-0.75D Ax180°
【手術前の矯正度数 -近方-】
R)sph+5.25D cyl-0.75D Ax180° 
L)sph+5.50D cyl-0.75D Ax180°

【参考まで】

DSC_0040
老眼鏡は、皆同じようには出来てません。強い老眼鏡を使っている人には、強い度数になる理由があります。
 

眼鏡処方

【遠用眼鏡】
R)sph±0.00 cyl-0.75D Ax180° 

L)sph±0.00 cyl-0.75D Ax180° 

【近用眼鏡】
R)sph+3.00D cyl-0.75D Ax180° 

L)sph+3.00D cyl-0.75D Ax180° 
※遠視がなくなったので、年齢分の老眼度数だけになります。これも白内障手術後の特徴。乱視(cyl)は消えません。

DSC_0040
遠用眼鏡
DSC_0040
近用眼鏡

kaneko

眼鏡レンズで矯正して視力が確保できる。 「白内障」

80代女性

高齢になれば誰でも白内障になると言われますが、白内障になったからといって誰もがすぐに手術を受けるわけではありません。現役で働いている人は比較的早く受けることが多いのですが、「日常の生活が不自由になってくる頃に」というのが一般的。眼科では、白内障の程度(進行具合)の確認と、視力検査が主な診察になります。白内障になっていても眼鏡レンズでの矯正で、片眼ずつの視力が0.5~0.6確保できると、両眼では0.7の視力となります。このぐらいの視力が確保できれば、当面は眼鏡で様子を見ていきたいとおっしゃる方が多いです。
DSC_0040
白内障は眼の中の水晶体が白濁し、光を通しにくくさせてしまうために網膜に鮮明な映像を映し出せなくなり、視力に影響を及ぼします。両眼共に白濁していく事もあれば、片眼だけの濁りが強い人もいます。
DSC_0040
眼鏡で矯正された視力によっては運転免許が通るほどの視力が得られる場合もあります。それならば手術はまだ先に延ばすことも可能です。一刻も早く手術をしなければいけないというわけではありません。


度数を決定

R)裸眼視力0.3
sph+5.50D cyl-0.50D Ax85° 矯正視力0.6

L)裸眼視力0.2
sph+6.50D cyl-1.50D Ax90° 矯正視力0.5

【これまでの眼鏡】
sph+4.50D cyl-0.50D Ax90° 

sph+5.50D cyl-0.50D Ax120° 

【参考まで】

1.)水晶体の中心部(核)が白濁すると球面(sph)の屈折率変化が「負」の方向へシフト(近視化を導く)。近視眼であれば近視度数が上昇、遠視眼であれば遠視度数が減退。
2.)水晶体の周辺部(皮質)が白濁すると球面(sph)の屈折率変化が「正」の方向へシフト(遠視化を導く)。近視眼であれば近視度数が減退し、遠視眼であれば遠視度数が上昇。
 

眼鏡処方

両眼での視力0.7
R)sph+5.50D cyl-0.50D Ax85° 矯正視力0.6

L)sph+6.50D cyl-1.50D Ax90° 矯正視力0.5

DSC_0040
ゆがまない遠近両用
DSC_0040

sakamoto

片眼主体の眼鏡。 二重焦点レンズ 「強度乱視」

80代前半女性

緑内障による視野欠損があり、片眼が主体となる中で、職業上の都合もあって眼鏡を掛け変える習慣は何十年来とありません。遠近両用レンズを用いますが、遠用単焦点レンズの下に小さく切った老眼(小玉)を貼り付けた従来からある二重焦点式 「by-focal」レンズ。現代の主流である境い目がない遠近両用レンズは累進多焦点といい、「度数の流れがある」「レンズの端が見づらい」という設計上、見る位置が少し変わると見え方も変わってしまうものであり、「良好な視力」と「両眼視ができる」という条件下のもと、その性能を発揮できるでしょう。
DSC_0040
左眼が主体の眼鏡で、右眼はバランスレンズ。両眼共にby-focalレンズを入れることで周囲から見ても右眼が見えないことなどわからないものです。物が二重に見える乱視眼の焦点は一箇所に結像しないことによるもの。
DSC_0040
角膜のカーブが「縦」と「横」、または「一方の斜め」と「一方の斜め」が違う。これが乱視であり、カーブの緩急によって度数に違いが出ます。「レンズを平らな所に置いた時に全く動かない。」縦・横・斜めのカーブが均一であるレンズは乱視のないレンズ。

度数を決定

R)±0.00
ADD3.00

L)sph-2.00D cyl-4.00D Ax100°
ADD3.00
矯正視力0.5~0.6

DSC_0040
【by-focalレンズ】境い目から下が老眼。あとは全て遠用度数です。特徴は、それぞれの広い視野性による「見やすさ」。
 

眼鏡処方

R)±0.00
ADD3.00

L)sph-2.00D cyl-4.00D Ax100°
ADD3.00
矯正視力0.5~0.6

DSC_0040
by-focal眼鏡
DSC_0040
by-focalレンズの老舗メーカー
日本レンズ工業株式会社

kouzu

白内障の手術後、裸眼の見え方がダブる 「手術後の乱視矯正眼鏡」

80代女性

「乱視」とは、角膜の歪み(角膜乱視)と水晶体の歪み(水晶体乱視)の双方を含めたことをいい、一方の歪み方向に対してもう一方が逆方向の歪みをしていることで、相殺する働きが生まれていることが多々あります。濁った水晶体を取り除いた後、乱視のない人口水晶体が入ることで相殺する効果が薄まり、元々ある角膜側の歪み(角膜乱視)が表立ってくるので、裸眼の見え方が以前よりも鮮明でなくなる事がありますが、それは手術後の眼鏡で矯正します。
DSC_0040
角膜側と水晶体側に均等に乱視があるわけではありませんが、本人の眼には乱視の見え方が起きていないイメージです。
DSC_0040
水晶体側の乱視が消滅すれば、角膜乱視を打ち消すことが出来なくなるので本人の眼には乱視の見え方が起きてきます。

度数を決定

【手術する前の度数】
R)sph+1.75D cyl-1.25D Ax20°
矯正視力0.7

L)sph+1.75D
矯正視力0.5

【手術後の矯正】
R)sph+0.50D cyl-3.50D Ax180°
矯正視力0.8

L)sph+1.50D cyl-1.50D Ax180°
矯正視力0.8

※長年に渡り、遠近両用眼鏡を使用している人は手術後も今までと同じように遠近両用眼鏡にしてあげた方が慣れた感覚で眼鏡を使う事が出来ますので、「遠」と「近」を分けない方が御本人にとっても分かりやすいです。
 

眼鏡処方

眼鏡処方は「遠近両用眼鏡」
※UVカットのレンズを使う
R)sph+0.50D cyl-3.50D Ax180° 視力0.8
ADD+3.00

L)sph+1.50D cyl-1.50D Ax180° 視力0.8
ADD+3.00

【近用の部分はこのようになります。】
R)sph+3.50D cyl-3.50D Ax180°
L)sph+4.50D cyl-1.50D Ax180° 

DSC_0040 DSC_0040
■ADD(addition)=加入度

 

年齢別加入度 -個人差あり-
40歳~45歳 +1.00~+1.50
45歳~50歳 +1.50~+2.00
50歳~55歳 +2.00~+2.50
55歳~60歳 +2.50~+3.00
60歳以上 +3.00~
【遠用度数】
R)sph+0.50D cyl-3.50D Ax180° cyl-0.50D Ax90°
L)sph+1.50D cyl-1.50D Ax180° cyl-0.25D Ax50°

【近用度数】
※遠用のR)sph+0.50D L)sph+1.50Dに、年齢別に設けられた加入度+3.00を加えたものが近用の度数となります。
R)sph+3.50D cyl-3.50D Ax180°
L)sph+4.50D cyl-1.50D Ax180° 

takayama

白内障の手術はしていない。 「明るく見える特殊レンズ」

80代女性

80歳代になると、ほぼ全員に加齢性白内障の症状が見られると言われていますが、眼鏡で矯正して御自分が満足する視力が得られる場合は眼鏡を装用します。遠近両用を日常用として、書面だけを見る時は近用専用眼鏡を持つと重宝します。また、シニア世代は若年層に比べ1.5倍以上の明るさが必要といわれており、視界が暗くなることでいろいろな弊害も出てきます。その一つが赤色波長の感度低下です。赤色がくすんで見えて鮮やかさが無くなり、青色が目立つ様になる事です。
DSC_0040
【明るさの低下】加齢に伴い低度の白内障と水晶体の黄変(くすみ)により、視界が暗くなります。老眼鏡を使っている時、明るい所で文字を見れば更に良く見えるのもこれに習っています。
DSC_0040
【赤色波長域の感度低下】赤色がくすんで見えて鮮やかさが無くなり、青色が目立つ様になる事を補正するために開発されたレンズを使う事で鮮やかな見え方になります。※カラー染色レンズではありません。

度数を決定

【遠方の矯正】

R)sph+2.00D cyl-2.00D Ax70°
矯正視力0.6

L)sph+1.50D cyl-2.00D Ax130°
矯正視力0.6

【近方の矯正】
R)sph+6.00D cyl-2.00D Ax70°
矯正視力0.5

L)sph+5.50D cyl-2.00D Ax130°
矯正視力0.5

※レンズで矯正して両眼0.7~0.8の視力であれば日常生活の不便は感じません。眼は、遠方が見えれば近方も見えます。つまり、遠方視力が出れば近方視力も出ます。
   

眼鏡処方

眼鏡処方は「遠用眼鏡」
※UVカットのレンズを使う
※赤色波長域を補正するレンズを使う
※明視域の広い遠近両用レンズを使う
【遠近両用眼鏡】
R)sph+2.00D cyl-2.00D Ax70°
ADD3.50

L)sph+1.50D cyl-2.00D Ax130°
ADD3.50

※遠近両用の老眼は、近用単焦点眼鏡とは度数を若干弱くして歩きやすくしています。
R)sph+5.50D cyl-2.00D Ax70°
L)sph+5.00D cyl-2.00D Ax130°

【近用単焦点眼鏡】
R)sph+6.00D cyl-2.00D Ax70°
L)sph+5.50D cyl-2.00D Ax130°

■特殊レンズについて

 

DSC_0040
赤色波長の感度を補正するため、レンズには特殊なコーティングをしてある関係上、薄い紫色のレンズになります。また、どこの眼鏡店でも取り扱っているわけではなく「nikon特約店」のみでお求めできます。

makihara

分散光をカットするレンズ 「白内障手術後の目にも有効」

80代前半女性

元々遠くが良く見えていた弱度の遠視眼。両眼の白内障手術の後は老眼鏡だけで済むように手術は「遠方合わせ」に。術後は老眼鏡と、度なしのサングラスを持っていましたが、人口水晶体を入れた後の眼は、ある程度の期間が経つと若干の遠視なり、乱視が戻る傾向があります。度なしサングラスよりも、度付きサングラスの方が眼は疲れませんので、たとえサングラスであっても検眼をして必要であれば度数を入れた方がいいでしょう。光の三波長「青」「緑」「赤」は、眼の中に入った時、それぞれが分散して「色収差」という色の「にじみ」が起こります。この中で一番短い波長で有害でもある「青」をカットするカラーレンズを用いる事で、「眩しさ」を抑え「くっきり」見えるようになり、薄い色でも効果があります。
DSC_0040
レンズで集光すると、波長(色)は異なる距離で焦点を結び、変化(分散)することによって色のにじみが起こります。(色収差)
DSC_0040
眼に入る光の中で一番短い波長(短波長)の青色をカットすると色のにじみが減って視界がはっきりとします。短波長カットレンズ

度数を決定

【完全矯正】
裸眼視力0.9
R)sph+1.25D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力1.2

裸眼視力1.0
L)sph+0.50D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力1.2

DSC_0040
  

眼鏡処方

R)sph+1.25D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力1.2

L)sph+0.50D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力1.2

DSC_0040
最も需要が多い【DLCブラウン】

kikui

白内障手術後の眼 「乱視矯正眼鏡」

80代前半女性

白内障の手術は、白濁した水晶体を透明な新しい人口水晶体に入れ替える作業です。眼球の前面にある角膜の歪み(乱視)はそのまま残存するため、良い視力を求めるならば眼鏡レンズでの乱視矯正が必要です。非常に透明性が良い人口水晶体であるがゆえに、「眩しさ」を気にする人も多いのが実情で、眼科でもサングラスを勧めています。【度数が付いた無色のレンズとサングラス】この両方を兼ねたレンズを【調光レンズ】といいます。紫外線に反応して色が濃くなり、屋内では5%程度の薄いカラーレンズに戻ります。
DSC_0040
 
DSC_0040
有害な紫外線が多い日は、晴れていても曇っていてもレンズの色は濃くなります。逆に、晴天であっても紫外線が少ない日は、あまり濃くなりません。紫外線量で色が変化する機能です。

完全矯正度数

【遠方完全矯正】
R)裸眼視力0.7 sph-0.50D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力1.2

L)裸眼視力0.8 sph±0.00D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力1.2

【近方完全矯正】
R)裸眼視力0.4 sph+2.50D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力0.8

L)裸眼視力0.2 sph+3.00D cyl-0.50D Ax90° 
矯正視力0.8

DSC_0040
!ポイント
上記は通常の眼の中で起こる水晶体のピント調節です。人口水晶体(眼内レンズ)は、その厚みを変化させることは出来ませんので、遠・中・近のピント合わせをスムーズに行うためには遠近両用レンズが有効。
  

眼鏡処方

眼鏡処方は、遠近両用眼鏡 – 調光gray –
視力は両眼で1.0~1.2
※外出時に使用
R)sph-0.50D cyl-0.50D Ax90° ADD+3.00
視力0.9~1.0

L)sph±0.00D cyl-0.50D Ax90° ADD+3.00
視力0.9~1.0

DSC_0040 DSC_0040
調光の遠近両用です 完全な退色で5%残り
DSC_0040 DSC_0040
屋外でテスト。紫外線が強くてすぐに濃くなりました。 天気は曇りですが紫外線が強いとレンズがしっかり反応します。
!ポイント
白内障手術後、遠方の裸眼視力が、右眼0.7左眼0.8あれば日常は眼鏡を使う必要は少なく、近方の裸眼視力も右眼0.4左眼0.2あれば、小さな文字以外は大抵見えますので、日常の殆どは裸眼で過ごせますが、きちんと遠くが見えなければいけない場合と、小さな文字をきちんと見なければいけない場合は眼鏡の使用が必要です。

shimizu

複視(斜視)の矯正眼鏡

80代男性

実際に当ホームページを見てメールにて問い合わせをいただいたお客様です。物が二重に見えることを「複視」と言います。二重に見えると聞くと乱視を思い浮かべますが、二重に見えるのは乱視だけとは限りません。左眼を覆っても右眼を覆っても複視が消える場合、これは両眼で見た時だけに複視が発生しているということですので、これを両眼性複視と言います。眼鏡レンズで矯正する場合はプリズム加工といって、通常はレンズの真ん中にある光学中心を上側や下側、内側や外側へずらして光の通り道を変化させ、ずれて見えている映像をひとつにする加工を行ないます。現在、遠近両用の眼鏡をお使いですが遠近両用レンズ(累進多焦点)よりも単焦点レンズ(シングルビジョン)の方が複視の矯正には秀でています。
両眼プリズム・遠視・近眼・乱視のメガネの改善

メッセージ本文:
明日、7/18火曜日、10時ごろ相談にお伺いしたいと思います。以下、よろしくお願いいたします。
1.履歴:81歳男。27歳の時に怪我で複視になり、現在のメガネは両眼プリズム・遠視・老眼・乱視用。複視はプリズムでも矯正できない。  
最近、床の上のゴミなどを拾う時、手が届かずに空振りする。 55歳頃までテニスができたが、その後テニスを止めて以降、両眼で動く物体を追ったり、遠近に焦点を合わするために必要な、意図的に両眼を緊張・集中・凝視する動作を怠けて楽をするようになり、片目で見る癖がついてる。片目をつぶったり、両目を開けても片方の映像を意識的または無意識的に消したり、遠くは左目、近くは右目、PCや読書は右目を使うようになった。 PCや読書が最近見にくくなった。 ゴルフの特にアプローチやパットの方向感覚と距離感が悪くなってきた。 先週、久しぶりにテニスを再開しようとしたが、動くボールのスピード、距離に全く打球タイミングを合わせられず、がっかりした。

2.希望:目の検査を受けて現在のメガネが自分の目の状態に合っているか、どのような改善ができるか知りたい。 

3.ゴルフ・テニス用とPC・読書用、二つのメガネにすると状況はどのように改善できるか知りたい。

DSC_0040
遠近両用レンズに不向きなスポーツとして、ゴルフ・テニス・卓球等が挙げられます。これについてはレンズの構造上、上から下に向って度数の流れを作っている設計なので顔を動かすと見え方も変わり、物の大きさも変わります。動きのあるスポーツは元より、芝生のラインを見るスポーツにも不向きと言えます。
DSC_0040
眼が集中(緊張)して物を見ている状態からリラックスすると上下に物がダブリます。レンズの上部と下部で厚みが異なるレンズを別作します。右眼⇒レンズの下方向へ光学中心をずらす下方プリズム。左眼⇒レンズの上方向へ光学中心をずらす上方プリズム。このような加工を左右におこないます。 プリズム加工

度数を決定

【完全矯正-遠方-】
裸眼視力0.6
R)sph+2.25D cyl-1.50D Ax90° 5プリズム下方
矯正視力1.2

裸眼視力0.3
L)sph+3.25D cyl-2.00D Ax90° 5プリズム上方
矯正視力1.2

【完全矯正-近方-】
R)sph+4.75D cyl-1.50D Ax90° 5プリズム下方
矯正視力0.6

L)sph+5.25D cyl-2.00D Ax90° 5プリズム上方
矯正視力0.6

DSC_0040
遠用レンズ・近用レンズをプリズム加工します。
 

眼鏡処方

※遠用・近用を別々に作製
【遠用眼鏡】
R)sph+2.25D cyl-1.50D Ax90° 視力1.2
5プリズム下方

L)sph+3.25D cyl-2.00D Ax90° 視力1.2
5プリズム上方

【近用眼鏡】
R)sph+4.75D cyl-1.50D Ax90° 視力0.6
5プリズム下方

L)sph+5.25D cyl-2.00D Ax90° 視力0.6
5プリズム上方

DSC_0040 DSC_0040
5プリズムというと、レンズに極端な厚みの違いがでますので、縁厚があるセルフレームを使う事でレンズの厚みを目立たなくできます。 ご自身の鼻幅と合ったフレームを選択しないと眼鏡がズレ落ちてしまい、特にプリズム眼鏡は見にくくなってしまいます。

ueda

白内障手術後 「角膜乱視の矯正」

90代女性

白内障の手術後は、遠視も近視もない眼になっています。通常、眼の中に入れる眼内レンズには乱視を矯正する能力はありません。乱視を構成している2つの要因「角膜乱視」と「水晶体乱視」、このうち後者の水晶体乱視(水晶体の歪み)は、乱視のない眼内レンズに置き換えるので消滅しますが、白内障の手術は角膜には手を加えないので角膜乱視(角膜の歪み)はそのまま残ります。術後は、この乱視を矯正する為の「遠用眼鏡」と「近用眼鏡」を持つことで良い視力が得られます。※眼底に何も問題がない場合に限りです。
DSC_0040
裸眼の状態です。角膜乱視を矯正していない時の視力は0.5です。線の太さ、濃さが均一化した放射線の上下方向が薄く見える倒乱視(とうらんし)というのが術後の残存乱視。これを矯正することでとても良い視力になります。片眼視と両眼視とでは、両眼視の方が濃淡の感じ方が和らぐので眼鏡合わせは両眼視を重視。
DSC_0040
乱視を完全矯正すれば1.2という視力が出ますが、そのまま眼鏡を作る事は稀です。対象者が高齢であれば、一日のほとんどは宅内です。0.5の裸眼で過ごしていても問題はなく、眼鏡は外出用。眼鏡と裸眼に大きな差が生じない方が安全です。既製品の老眼鏡には乱視がない為、乱視を入れた老眼鏡も必要。

度数を決定

裸眼視力0.5
R)±0.00 cyl-1.25D Ax90°
矯正視力1.2

裸眼視力0.5
L)±0.00 cyl-1.25D Ax90°
矯正視力1.0

DSC_0040
眼内レンズを入れる前、入れた後の眼
【■乱視を入れた矯正眼鏡】も参考までに。
 

眼鏡処方

※乱視を矯正した老眼鏡
眼は遠方が良く見えれば、近方も良く見えます。
R)sph+2.50D cyl-0.75D Ax90°
近方視力0.6

L)sph+2.50D cyl-0.75D Ax90°
近方視力0.6

DSC_0040
瞳~瞳(瞳孔間距離)が、狭
めの54mmなので、枠の中央
に瞳が位置するよう、フレー
ムもそれに応じて小さいサイ
ズで合わせます。